医療法人社団相和会 中村病院 アクセスマップ プライバシーポリシー
ごあいさつ 診療のご案内 各課紹介 認知症病棟 デイケアのご案内 沿革うつ病について

認知症病棟


認知症病棟
(生活機能回復訓練室)
認知症は「知能が持続的に低下した状態」と定義され「主症状」は記憶と認知・判断の障害ですが、一部には「副症状」といわれる様々な精神症状や問題行動が出現します。
精神症状としては抑うつ状態、幻覚・妄想状態、不安・心気状態、せん妄状態など、問題行動には徘徊、異食、不潔行為などがあります。
認知症病棟とは、こうした副症状に対して短期・集中的に精神科的治療を行なう医療施設です。


浴室

中庭

観察室
 

認知症について「認知症の治療」
認知症を来たす疾患
認知症は、年をとるにつれて増加し、85歳以上では4人に一人という効率で発症する非常に頻度の高い病気です。さて、認知症を来たす疾患で最も多いのはアルツハイマー型認知症脳血管性認知症ですが、その他混合型を含めると90%になります。
他にはレビー小体病、進行性核上性麻痺、ピック病、クロイツフェルト・ヤコブ病などがあります。一方、うつ病、あるいは様々な身体疾患を基盤に起こったせん妄などは認知症と良く似た状態となります。これらは適切な治療により完全に回復します(治療可能な認知症)ので、確実な精神医学的診断が重要です。

アルツハイマー型認知症
アルツマイマー型認知症は、脳神経細胞の変性・脱落によって起こる変形型認知症の代表です。
大脳全体が萎縮しますが、特に記憶に関与する神経伝達物質であるアセチルコリン系の神経の脱落が起こり、物忘れに始まり認知症が進行します。
数年前に発売されたドネペジルは、一旦放出されたアセチルコリンを分解する酵素の働きを抑える事でアセチルコリン系神経を元気づけて、記憶の障害を改善しようとする薬です。直前の事も忘れていた患者さんが、昨日の事を思い出して話すようになったと、ご家族が驚いておられるケースもあり、アルツハイマー型認知症の進行を遅らせる可能性が期待出来ます。
血管性認知症
血管性認知症は、脳出血や脳梗塞などが主な原因ですが、その背景に脳の動脈硬化症があります。動脈硬化症では動脈の壁が肥厚し硬くなり、動脈の内腔が狭まります。 従って、脳に重要な酵素と糖分を供給する血液の流れが悪くなり、脳神経細胞が壊死・脱落を起こし、たくさんの小脳梗塞を形成します。
認知症が明らかになるまでに、「一過性脳虚血発作」と呼ばれる一時的な意識障害や手足の麻痺が見られる事があります。認知症はその発作の度に階段状に進行します。また、せん妄、抑うつ状態を併発しやすいのも特徴です。脳梗塞に後に抑うつ状態が起こることがあり「血管性うつ病」と言われます。

薬物療法・特に副症状の治療
うつ状態には抗うつ薬、幻覚・妄想には抗精神病薬、せん妄には脳代謝賦活剤と向精神薬などが有効です。高齢者では薬剤の代謝・解毒機能が低下している場合が多く、使用時には少量からスタートし充分な観察をするなど細心の注意が必要です。こうした薬は、病的な神経のみに作用する訳にはいかず、他の神経への影響が副作用として出る事がありますが、それらは投薬中止により回復します。

非薬物療法
古い記憶を聞き出す事によって記憶機能に刺激を与える「回想法」や小学校の授業のような「学習療法」は記憶力を保持させるのに有効であるばかりか表情、感情の表出が豊かになり、無関心だった態度が改善するなどの効果があります。 認知症は記憶、判断の障害により、周囲の状況が把握できずに混乱したり不安になります。この不安を取り除いてやる事が重要ですが、それには「笑顔」での対応が最も有効のようです。

回想法、学習療法について詳しくはこちら




優しく聡明だった母親、頑固だったが毅然としていた父親、こうした人が認知症になった事を受け入れるのは心情的に非常につらいものです。しかし、それを乗り越えなければなりません。認知症の介護は長期戦です。
「笑顔」で対応するためにもペース配分を考えて介護する家族の生活(QOL)を落とさないように心がけましょう。それには社会資源を多いに利用する事が重要です。保健所や区役所が相談の窓口ですが「認知症の人と家族の会」なども有りますので、相談されるのもいい事だと思います。